ED治療薬の副作用を予防!副作用は正しく服用して攻略

ED治療薬 副作用

ED治療薬に興味がある、ED治療薬を初めて服用するという方の多くは、「勃起しやすくなる」という効果にばかり目が行ってしまい、医薬品としての知識はほぼゼロなのではないでしょうか。

薬を服用するうえで大切なことは、効果などのメリットはもちろんですが、副作用などのデメリットについても知っておくことです。

わたしたち患者が知っておくべきED治療薬のデメリット・副作用について、わかりやすく紹介します。

ED治療薬の代表的な副作用

ED治療薬を飲んだ際にあらわれる副作用は、症状が軽いうえにすぐ消えてしまう一時的なものがほとんどです。代表的な症状としては、「軽い頭痛」と「ほてり」の症状があげられます。

頭痛に苦しむ男性

そもそもED治療薬は副作用が少ない

ED治療薬による勃起不全の薬物療法は、勃起促進以外の作用(副作用)が最も出にくい治療法です。2012年に日本性機能学会が発表した「ED診療ガイドライン」のなかでも、高く評価されています。

日本国内ではバイアグラ、レビトラ、シアリスの3種類のED治療薬が販売されています。

最も新しく販売がはじまったシアリスですら、開始から10年が経過しているように、3種類ともに国内の治験データ、海外の治験データが十分に蓄積されています。

勃起への有効性はもちろん、副作用の安全性のデータも十分に報告されていることが、ED治療薬が治療の第一選択肢とされるゆえんなのです。

参考:薬物療法 / Mindsガイドラインセンター

ED治療薬(PDE5阻害剤)の代表的な副作用
軽い頭痛
ほてり
軽い視覚異常
筋肉痛(長期服用の場合)

参考:ササッとわかる男性機能の不安に答える本(P87) / 堀江 重郎

代表的な副作用の発症率は、頭痛が12.7%、ほてりが10.8%となっています。いずれの症状も、PDE5阻害剤の血管を拡張する作用から生じる現象です。

ED治療薬と頭痛のメカニズム

ED治療薬(PDE5阻害剤)には血管を拡げて血流を良くする作用があります。

脳の血管が急激に拡張することで、まわりの神経(三叉神経)を刺激します。

この刺激によって発症する炎症物質のせいで、頭痛(片頭痛)が発生するのです。

参考:泌尿器科医が教える オトコの「性」活習慣病(P154) / 小堀善友

軽度な頭痛は効きはじめのサイン

原因から考えれば、ED治療薬による軽い頭痛は、お酒を飲んだときに感じる軽い頭痛や、寝過ぎたときに感じる軽い頭痛と同レベルだといえます。

ED治療薬を服用して軽い頭痛を感じた際は、むしろ「ちゃんと効果が出ている」くらいに考えて良いでしょう。

そもそも正しい服用法を守る

また副作用のリスクを軽減する方法として、当たり前のようですが、バイアグラ・レビトラ・シアリスそれぞれの正しい服用方法を守ることがあげられます。

  1. 医師からもらう添付文書やくすりのしおりに必ず目を通しましょう
  2. 飲み方や飲む量を守りましょう
  3. 服用する時間を守りましょう
  4. 服用時に注意事項があったら必ず守りましょう
  5. 高齢者の方は効果や副作用が出すぎることがあるため注意しましょう
  6. お薬手帳で服用中の薬を確認するなど、健康管理をしましょう

参考:バイアグラ錠50mg / くすりのしおり

参考:レビトラ錠20mg / くすりのしおり

参考:シアリス錠20mg / くすりのしおり

参考:薬の正しい使い方 / 宮城県薬剤師会

ED治療薬の副作用は、いつ出て、いつおさまるの?

ED治療薬の勃起を促す作用や副作用の強さは、血液中の成分の濃度(血中濃度)に左右されます。

基本的には、成分の血中濃度が高くなれば作用が強く現れ、血中濃度が低くなれば作用は弱くなります。副作用も同じです。

効果がでる時間と副作用がでる時間は比例する

ED治療薬の作用や副作用は、時間の経過とともに徐々に薄れていきます。

バイアグラの副作用が出る目安は、服用から30分であらわれはじめ、60分で最も強く出る可能性があります。レビトラの副作用が出る目安なら、服用から30分であらわれはじめ、45分で最も強くなります。シアリスの目安は、服用から60分と、3時間です。

バイアグラやレビトラは勃起効果が素早く得られるかわりに、副作用も早く出やすい。シアリスはゆっくりと効果が出るかわりに、副作用が出るのもゆっくりです。

ただし、ED治療薬の成分を代謝する酵素には個人差があるため、あくまで一般的な目安と考えておくといいでしょう。

ED治療薬の副作用で出る症状を詳しくチェック

ED治療薬の代表的な副作用として頭痛とほてりを紹介しましたが、臨床試験ではこのほかにもいくつかの副作用が報告されています。

稀で軽度な副作用
潮紅
鼻づまり
めまい
血圧の変動
動悸
頻脈
視覚異常
彩視症
光視症(視界が青くみえる、黄色くみえる、かすむ、まぶしい)
筋肉痛
稀で重度な副作用
急激に血圧が低下する(硝酸薬を併用した場合)
性欲と無関係に勃起が続く
陰茎の組織が損傷する
勃起機能自体を失う

性欲と無関係に勃起が続く症状は、持続勃起症(プリアピズム)といいます。性交を終えても勃起が4時間以上続くようでしたら、直ちに医師の診察を受けてください。

薬の飲み合わせによる副作用

注意する女性

ED治療薬は、他の医薬品と併用した場合に思わぬ副作用を招くこともあります。ED治療薬の副作用は単に服用したときに起こるもの以外にも、他の薬との飲み合わせで発生する副作用があります。

ED治療薬の副作用は軽度な症状がほとんどと説明しましたが、飲み合わせによっては命に関わる危険があります。ED治療薬の処方を希望する際には、自身が服用している薬の情報を、医師に正しく伝えて下さい。

ED治療薬と併用が禁止されている医療用医薬品

バイアグラ・レビトラ・シアリスのいずれにも禁忌事項があり、いっしょに飲んではいけない薬があります。

特に3種類すべてで併用を禁忌しているのが、ニトログリセリンなどの硝酸薬(硝酸薬)です。狭心症の治療に使うニトログリセリンを含む硝酸薬は、ED治療薬と似たような作用をする薬です。

併用すると心臓に関する持病(狭心症や重度の心血管系障害・心不全など)のある方は医師または薬剤師にご相談ください。

ニトログリセリンを含む硝酸薬

狭心症の治療に使う薬、ニトログリセリンを含む硝酸薬は、ED治療薬との併用が禁止されている薬です。

硝酸薬は、血圧を下げて心臓の負担を小さくする働きを持っています。硝酸薬で血圧が下がる、ED治療薬で血圧が下がる、2つを併用すると、血圧が下がり過ぎて命に関わることがあります。

そのため、ニトログリセリンなどの硝酸薬を服用している方には、ED治療薬は処方されません。硝酸薬は飲み薬だけでなく、舌下錠、貼り薬、吸入薬、注射、塗り薬、スプレーなどがあります。

アミオダロン塩酸塩

不整脈、心不全の治療に使う塩酸アミオダロン(アンカロン錠)は、バイアグラ、レビトラとの併用が禁止されている薬です。

失神発作や命に関わることがありますので、塩酸アミオダロンを服用している方には処方することができません。最近はジェネリックが販売され薬剤名が成分名となっていることがあるので注意してください。

その他の医療用医薬品

またレビトラのみ併用が禁止されているのが、HIV治療に使うリトナビル(ノービア)と真菌治療に使うケトコナゾール、イトラコナゾール(イトリゾール)です。

ED治療薬とひとくくりではなく、ED治療薬の種類ごとに併用禁忌薬があるので注意しましょう。

参考:レビトラ錠処方のためのチェックリスト / 深沢整形外科:PDF

ED治療薬と市販の薬の飲み合わせ

ED治療薬はかぜ薬(総合感冒薬、咳止め、去痰薬など)といっしょに飲んでも問題ありません。また鎮痛剤、花粉症の薬、胃腸薬など、家庭でよく服用される薬といっしょに飲んでも問題ありません。

参考:かぜ薬などといっしょに飲んでも大丈夫ですか? / 新宿西口クリニック

ED治療薬の副作用にはそれぞれ特徴がある

ED治療薬の基本的な作用は3種類とも同じです。勃起に必要なcGMPを分解する、PDE5の働きをおさえることです。

しかしバイアグラ(シルデナフィル)、レビトラ(バルデナフィル)、シアリス(タダラフィル)は有効成分はそれぞれ違うため、服用した際の副作用もそれぞれ少しずつ異なります。

勃起のメカニズム

勃起は性的刺激による現象です。

視覚的から性的刺激を受けると、陰茎の神経や血管の内皮からNO(一酸化窒素)が放出されます。すると血管を広げるcGMPという物質が生み出され、血流が促されて勃起がはじまり、維持されます。

勃起に必要なcGMPを分解するのがPDE5です。ED治療薬はPDE5の働きをおさえ、cGMPを働きやすくするのです。

では具体的な副作用の違いを比較してみます。

バイアグラの主要な副作用
顔のほてり
頭痛
動悸
頻脈
紅潮
鼻づまり
目の充血

バイアグラの主要な副作用は、レビトラやシアリスと比べると、視覚に関する副作用が多いのが特徴です。

頻度は少ないものの、視界に薄くピンクや青と言った色が付いてしまうことがあります。一時的なものですが、初めてバイアグラを服用する際には車の運転などは避けるのが良いでしょう。

詳しいバイアグラの副作用については「これだけおさえる!バイアグラの副作用を避けるポイント2つ」の記事でポイントをまとめています。合わせてご覧下さい。

レビトラの主要な副作用
頭痛
動悸
頻脈
紅潮
鼻づまり
目の充血

レビトラの主要な副作用は、バイアグラやシアリスと比べ、胃(消化器)の副作用が多いのが特徴です。

血管の拡張に伴って、胃の働きが活発になります。胃酸が普段よりも多く産生されるために、「ちょっと気持ち悪いな」「軽くムカムカするな」などの症状が起こります。

胃酸過多や逆流性食道炎の症状と同じなので、ガスターなどの胃酸を押さえる胃薬を併用すると効果的です。

シアリスの主要な副作用
顔のほてり
頭痛
動悸
頻脈
紅潮
鼻づまり
目の充血
背部痛

シアリスの副作用としてあげられるのが背中の痛みです。筋肉系の背中の痛みは、長いときには1週間から10日程度のこる場合があります。

特定の副作用を避けるよう、ED治療薬を選ぶ方法もあります。自動車に乗る機会が多ければバイアグラ以外を選択するなど、生活スタイルに合わせて選んでも良いかもしれません。

ED治療薬の副作用を心配する患者は多いものの、詳しくみると軽微な症状がほとんどです。また飲んだら必ず副作用が出るわけではないので、過度に心配する必要はありません。

参考:3種のED治療薬を徹底比較 / 新橋ファーストクリニック

ED治療薬の副作用に関する誤解

誤解に気がつく男性

ED治療薬を精力剤や媚薬と誤解している方がいます。一度服用すると勃起し続けるの?性欲をコントロールできなくなるのでは?といった心配は一切無用です。

ED治療薬は陰茎本来の機能を正常に戻すための薬だからです。性的刺激をうけないと勃起はしませんし、興奮状態を作ったり、性欲を高める効果はありません。

バイアグラは危険な薬?

とりわけバイアグラに関しては、一部では危険な薬という誤解が残っています。

そもそもたくさんのクリニックで処方されているうえに、1999年の販売開始から、15年以上に渡って患者に愛用されています。長きに渡る処方実績こそが、バイアグラの安全性を端的に証明しています。

バイアグラ服用患者の死亡事故?

ではなぜ、バイアグラは危険な薬といった誤解が広まったのでしょうか?それは、バイアグラが発売された当初、国内でバイアグラの服用によって死亡したとされる事故があったからです。

亡くなったのは60代の男性患者です。男性は高血圧と糖尿病を患っており、治療としてニトログリセリンを使用していました。

併用してはいけない薬を服用していた

この事故は、そもそも併用禁忌とされているニトログリセリンを使用していたこと、バイアグラと併用したことが原因です。

ニトログリセリンは、バイアグラと同じく、血管を拡げて血圧を下げます。併用すれば血圧が下がりすぎて、最悪の場合は死に至ります。

バイアグラは危険との報道が問題だった

この事故は「飲み合わせの事故」とされずに「バイアグラ服用の事故」と偏って報道されました。

事故を起こした男性の知識不足から起こった事故だったものが、「危険な薬・バイアグラ」として広まってしまったのです。

ED治療薬は心臓に負担をかけるの?

ED治療薬を飲むと「心臓に負担がかかって危険」といった話を聞いたことはありませんか?これも結論から言うと、心臓に持病がない方なら、心配するほどの負担はかかりません。

重い心臓病や脳卒中で性行為自体が心臓や脳血管に負担をかけると診断された患者以外なら、血流の改善で心肺機能が活発になるメリットの方が大きいのです。

ED治療薬は、血管の作用を正常な状態に保つ、血管の働きを良くする薬です。飲めば飲むほど血管が改善されるため、勃起不全も快方に向かいます。

ED治療薬の副作用で薄毛になるの?

ED治療薬を使用することで薄毛になることはありません。副作用の報告では、ED治療薬の服用による薄毛(AGA)発症の有意差は認められていません。

性欲や勃起などに必要な男性ホルモンはテストステロンという物質です。薄毛の原因になるのはジヒドロテストステロン(DHT)というもので別の男性ホルモンです。

逆に薄毛治療のプロペシアの副作用にはEDが上げられています。

ED治療薬と副作用のまとめ

ED治療薬の代表的な副作用には、頭痛やほてりなどの軽微な症状がつきものです。

唯一気をつけなくてはいけないのは、ED治療薬と併用してはいけない薬の存在です。飲み合わせには特に注意を払い、正しい使用法を知る必要があります。

副作用を薬の選択方法として用いるのもいいでしょう。特定の副作用を避けるという視点から、ED治療薬を選ぶのもひとつの方法です。

そもそも副作用が少ない特徴を持つのがED治療薬です。ありもしない副作用のうわさ話にビクビクするよりも、まずは1錠からチャレンジしてみることをお勧めします。

更新日:2017年08月14日 (公開日:2016年07月01日)