EDの症状は「勃たない」だけではない!症状を確認し正しいED治療を

ED 症状

「前戯では勃起するのに、いざ挿入すると途中で萎えてしまう」「挿入したらすぐに射精してしまう」「オナニーでは射精できるのに、性交では射精できない」あなたにもこんな症状ありませんか?

勃起にも射精にも、一切の不安がなかった過去の自分を思い出すと、急に不安になりますよね。今日だけたまたまじゃないのか、気分が乗らなかっただけじゃないのか、まさか自分がED(勃起不全)に?…男なら誰しも目を背けたくなります。

ここで「勃起するからEDじゃない」と自身で判断してしまうのは早計です。EDは単に勃たないだけの病気ではありません

あなたの症状は気のせいなのか?本当はEDなのか?あなたがEDかもしれないと思う徴候から、原因を探っていきましょう!

それって本当にED?あなたの症状がEDかどうか再確認!

そもそも「ED」とは、「陰茎がまったく勃起しない」状態に限ったことではありません。EDと思われがちな症状でも、実際にはまったく異なる疾患にかかっている場合もあります。

まずはEDの症状を正確に把握したうえで、自身の状況と照らし合わせてみてください。

ED=まったく勃起しないことではない

ED(Erectile Dysfunction)を日本語に直訳すると「勃起不全」になるため、勃たない状態=EDだと認識している方は多いのではないでしょうか?

EDの症状は人によってさまざま

EDには、勃起するまでに時間がかかる、いざ勃起しても持続時間が短い、性交渉の途中で萎えてしまう、日によって勃起したりしなかったりばらつきがあるなど、人によってさまざまな症状があるのです。

確かに「まったく勃起しない」状態もEDのひとつです。しかし、勃起する、性交できる、射精できるといった人でも、病院では「ED」と診断される場合があります。

つまりEDとは、「勃起が十分ではないため、満足のいく性行為ができない状態」全般を指しているのです。では、具体的なEDの症状をリストで見てみましょう。

EDの典型的な症状

  • 男性器がまったく勃起しないため、性交できない
  • 性欲はあるのに、興奮しても勃起しない
  • 勃起はするものの十分な硬さが得られない
  • 性交の途中で男性器がやわらかくなって抜けてしまう
  • 勃起はするものの長続きしない

EDとインポテンツは似て非なるもの

EDについて年配の方と話していると、しばしば「インポ」と混同されることがあります。インポとはインポテンツ(Impotent)の略語です。

インポテンツには、男性の性機能における不能や不妊、という意味合いがあります。単に勃起できないという意味以上に、治らない、生殖できない、子孫を残せないといったニュアンスが含まれるのです。

例えば、脊髄に外傷をおったり、特殊な疾患にかかってしまったことにより、勃起の機能自体が完全に失われてしまった状態が「インポテンツ」だと考えられます。勃起が途中で萎えるのではなく、最初から勃起すらしないという症状を持つ方は、インポテンツを疑う必要があります。

インポテンツと比べてみると、ED(勃起不全)は勃起しにくいものの、勃起しないことではありません。治療が可能な病気だと考えることができます。勃起できる、治療できるという2点において、EDとインポテンツは別物なのです。

参考:堀江重郎(2008年)「 第1章 EDの誤解を解く! ササッとわかる男性機能の不安に答える本」 講談社, P.12

EDと射精障害はまったくの別物

勃起してもすぐに射精してしまう、逆に勃起できるけど射精できない、という症状で悩んでいる方はED(勃起不全)ではありません。これらは早漏や遅漏と呼ばれる「射精障害」の症状です。

射精障害の4つの種類

射精障害には大きく分けて4つの症状があります。早漏、遅漏、逆行性射精、無射精症です。

射精障害の中でも、逆行性射精と無射精症は男性不妊の原因になります。精液が尿道を逆流して膀胱に流れてしまうのが逆行性射精、自分で射精をコントロールできない・射精ができないのが無射精症です。早漏と遅漏に関しては、「よく聞く言葉だけど、診断される程度がわからない」と思う方も多いのではないでしょうか。ここでは早漏と遅漏について、もう少し詳しくみていきましょう。

男性器を挿入したらすぐに射精してしまう状態が早漏です。泌尿器学会の国際的な定義では、挿入した後1分以内で射精してしまう状態であれば、早漏と診断されます。

勃起はするのになかなか射精できない状態が遅漏です。遅漏のなかには「オナニーでは射精できるのに、膣に挿入すると射精できない」という、膣内射精障害という症状が存在します。実はこの膣内射精障害こそが、射精障害を訴える患者のうち7割以上を占める症状なのです。

「挿入するとダメ」「オナニーなら射精できる」「バイアグラを使って勃起はするけど射精できない」このような症状がある方は、EDではなく射精障害(膣内射精障害)を疑う必要がありそうです。

参考:射精障害 / 東邦大学医療センター大森病院 リプロダクションセンター(泌尿器科)

あなたもED予備軍かも?EDの一歩手前かもしれない症状

人間誰しも、ある程度の年齢になれば、さまざまな身体の不調と付き合っていくことになります。高血圧や腰痛といった、年齢とともにあらわれる症状のひとつにEDも含まれます。

40歳から勃起力は急激に衰える

勃起の際に重要な役割を担うのが、男性ホルモンの95%を占めるテストステロンです。テストステロンが満足に働かないと、勃起できない、勃起しても硬さが足りない、勃起の持続力がないというEDの症状が起こります。

40代の男性ホルモンの値は60代よりも低い

テストステロンの値が最も高いのは20代で、加齢とともに減少し、40歳をさかいに激減するのです。40歳を過ぎた男性は、みなED予備軍であると言えるかもしれません。

朝立ちしないのはEDの初期症状

「朝立ちしないのはEDのはじまり」というのは聞いたことがあるのではないでしょうか。たしかに朝立ちの有無は、EDかどうかを診断する指標になると言われています。

睡眠中の勃起は、性的な夢や性的な興奮などとはまったく関係のない、男性なら誰でも起こる生理現象です。EDになると勃起力が衰えてくるため、朝立ちは起こりにくくなります。

逆に、しっかりした朝立ちがあるのに性交がうまくいかないこともあります。その場合、身体的な問題ではなく、精神的な問題(心因性EDの症状)だと考えられます。

医学的に「ED」と診断される状態は?EDセルフチェック

自身の勃起に関する症状がEDなのか、EDではないのか。ED外来や泌尿器科で使われている、具体的な診断方法をみてみましょう。

IIEF-5

国際的に認められたEDの診断方法に、国際勃起機能スコア(The International Index of Erectile Function)があります。

EDの専門外来はもちろん、泌尿器科などの医療機関でも問診票に導入されている診断基準です。問診票のうち当てはまる症状にチェックを入れることで、合計点数によるED判定が行えます。

参考:EDのセルフチェック(IIEF)|ファイザー(日本語)

EHS

EHS(Erection Hardness Score)は、勃起の硬さスケールと呼ばれる、EDの自己診断方法です。自身の陰茎が勃起したときの硬さを4段階に分けて判定します。

自分の勃起時の硬さをグレードであらわすことができるため、医師に症状を説明しやすいというメリットがあります。

参考:EDのセルフチェック(EHS)ファイザー(日本語)

さまざまなEDの原因と症状の関係

ここまででも、一言にEDといっても症状はさまざまだということはわかってきました。

EDの症状に思い当たる節があるものの、原因が何かわからないという方のために、EDの主な原因と特徴的な症状を紹介します。

器質性EDの原因と症状

  • 神経系……糖尿病を併発しているため、脳は興奮していても勃起の命令が伝わらない、性欲はあるのに勃起しない
  • 血管系……動脈硬化を併発しているため、血流が悪くなってペニスの海綿体に血液が流れ込まず勃起が弱くなる

心因性EDの原因と症状

  • 現実心因……子作りを目的におこなう性交になると、ストレスを感じて勃起しない
  • 深層心因……過去に相手を満足させられなかったなど、性交自体に不安やトラウマを抱えているため勃起しない

薬剤性EDの原因と症状

  • 男性ホルモン抑制剤・抗アンドロゲン剤……男性ホルモン自体が低下するため勃起しない、性欲自体も低下する

心因性EDの現実心因でよくあるのが、オナニーでは勃起するのに妻との性交になると勃起しない症状です。オナニーできるからEDじゃないと考える人がいるかもしれませんが、これは大きな間違いです。

オナニーできるからEDじゃない、はウソ

オナニーと性交。いずれも陰茎を刺激して射精する行為ですが、精神状態はまったく異なります。

オナニーができることとEDは無関係と聞いて驚く男性

性行為は自分以外に相手が必要な行為です。他人と一緒にいる状態のときは、相手がどれだけ親しい間柄でも、少なからず緊張しています。緊張しているときは交感神経が活性化するため、ED患者は勃起しにくくなります。

オナニーは他人を必要としない、自分ひとりでできる行為です。当然ながら緊張するようなことはありません。リラックスした状態のときは副交感神経が働き、勃起の仕組みが機能しやすくなります。ED患者でもオナニーなら勃起できる人は大勢いるのです。

オナニーでは勃起するし射精もできるのに、性行為の前には勃起せず、なんとか挿入できても射精ができない。性行為になったり挿入したりすると、途端に勃起や射精ができなくなる。こんな症状は、心因性EDと膣内射精障害を併発している典型的なパターンと言えるのです。

EDの症状まとめ

「勃起するときもあるからEDじゃないんだ」と判断するのは、乱暴だということがわかったでしょうか?EDと混同されがちな射精障害については、しっかりと区別して考えることが大切です。

どんなときに勃起しないのか、どのくらいまでなら勃起するのかなど、EDの症状によって原因はさまざまです。自身にあてはまる症状を見つけて原因を確認し、正しいED治療の方法を選択しましょう。

更新日:2017年08月29日 (公開日:2016年05月27日)