心因性ED(しんいんせい・いーでぃー)

心因性ED

EDの説明で使われる用語「心因性ED」についてくわしく解説します。

心因性EDとは

心因性EDとは、身体機能に問題ない一方で、精神的な問題から起こるED(勃起不全)のことです。心因性EDの主な原因は、日常生活のストレスや過去の失敗体験などからくる精神的・心理的要因となっています。

心因性EDの原因

日常のストレスにより心因性EDになった男性

心因性EDの原因は、日常生活のストレス、過去のトラウマによるものだけではありません。心の奥底にある、自分でも意識していないような不安や憎しみ、コンプレックスなども含まれます。

日常生活のストレスとしては、失恋やパートナーとの不仲、男性器のコンプレックスなどの性生活に関係するもの。人間関係や仕事に関するストレスなど、性行為にあまり関係ないものなどさまざまです。

心の深部による原因は深層心因と呼びます。心理的外傷や同性愛者であることなどがこれにあたります。日常生活によるものと比べ、問題が複雑化しています。

心因性EDの治療

心因性EDの治療は、主に「ED治療薬を使う投薬治療」「カウンセリングを含めた心理療法」の2通りが行われます。

心因性EDの治療も、器質性EDと同様です。バイアグラやシアリスなどのED治療薬(PDE5阻害薬)が有効です。ED治療薬により陰茎を勃起させます。性行為をすることで、行為がうまくいったという、自信を生み出す効果もあります。

心因性EDの改善に期待ができる治療法として、カウンセリングも行われます。ストレスや不安、心理的外傷といったものが解消できます。しかし一度のカウンセリングだけでは、心因性の問題は解決せず、何度かカウンセリングを行うことが重要です。それによりEDが改善しでも、カウンセリングを続行しなければ再発してしまう可能性もあります。

ED治療薬による心因性EDの治療

ED治療薬は心因性の勃起障害において、70%以上の患者に効果を示します。

ED治療の第一選択肢としてED治療薬が処方されます。ED治療薬は、服用することで海綿体の血管を拡張させ、血流を良くし、勃起させる薬です。心因性EDのように、身体的に問題がない場合は、高い効果が期待できます。

日本泌尿器科学会が公認「LOH症候群 診療の手引き」に「機能性勃起障害(心因性の勃起障害)においては、70%以上の患者に効果を示します。器質性の勃起障害(脊髄損傷など)においても67%に有効という結果が残っています。」と書かれています。

心因性EDの治療においてED治療薬は抜群の効果を発揮しています。

参考:LOH症候群ー加齢男性性腺機能低下症候群診療の手引き(75P) / 日本泌尿器科学会、日本Men's Hea.

カウンセリングによる心因性EDの治療

病院で専門の医師に心因性EDのカウンセリング治療を受ける男性

自然な勃起を目指すならカウンセリング(心理療法)を受けるのがベストです。

心因性EDと診断された場合は、第一選択肢として服薬治療が行われます。しかし投薬治療だけでは、不安やコンプレックスなど、根本的な心因性EDの原因を改善することはできません。根本的に心因性EDを治療するのであれば、カウンセリング(心理療法)が有効です。

EDを引き起こしている原因が、日常の不安やストレスが原因の「現実心因性ED」なのか、過去の経験やコンプレックスが原因の「深層心因性ED」なのか判断します。「現実心因性ED」と「深層心因性ED」では、治療に用いる心理療法が異なります。

現実心因性ED
現実の日常生活における心身のストレスや心理的諸要因が原因
現実心因性EDは非分析的心理療法(カウンセリング、再教育治療法、暗示療法ほか)
主な原因:家庭不和(仲が悪い)、経済的に困っている、職場のトラブル、過剰な緊張、過労・睡眠不足、初体験(性的無知・未熟)、新婚初夜、過去の性交の失敗(早漏・短小コンプレックス)、不倫、失恋、妊娠恐怖など
深層心因性ED
心の深いところの心理的原因
深層心因性EDは分析的心理療法(精神分析、簡易分析、ゲシュタルト療法ほか)
主な原因:怒り・憎しみ、妬み・不安、愛憎・葛藤、欲求不満、幼少時における心的外傷体験、母子分離不全(依存する相手そばにいないと不安)、ホモ・セクシュアルなど

参考:心因性ED - 診断の手順、心理テストの解析、心理療法の実際 - / EDネットクリニック:PDF

心因性EDまとめ

心因性EDに限らず、EDに悩む男性は、人に相談することができず一人で問題を抱え込みがちです。不安やストレス、コンプレックスによりさらにEDの症状を悪化させることがあります。そのため、パートナーに相談して協力し合ったり、専門家に相談したりと、悩みを打ち明け、理解してくれる人を増やし、安心感を得ることが、心因性EDを解決するうえで大事なことです。

心因性EDは性行為を行うことが目的であれば、「ED治療薬」での治療は期待できます。また薬に頼らず勃起させたいのであれば、根本的な原因をみつけ治療する「カウンセリング」を受けてみましょう。心因性EDは治療次第で克服できます。EDに悩んでいたら、まずは病院で専門の医師に相談することから始めましょう。

更新日:2016年12月14日 (公開日:2016年12月14日)