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バルデナフィルは、血管を広げる作用を持つ、勃起不全(ED)治療薬の有効成分です。

ED治療薬は「バイアグラ」「レビトラ」「シアリス」の3種類が主流です。今回はレビトラに使われている成分、バルデナフィルを紹介します。作用の仕組みや優れた点、デメリットなどを解説。また、バルデナフィルの入手方法も紹介します。

バルデナフィルの特徴を知り、実際に飲むときに役立ててください。

バルデナフィルとは

バルデナフィルは、ドイツ・イギリス・アメリカの製薬会社が共同で開発した薬の成分です。バルデナフィルは、バイアグラのブームをきっかけに、勃起不全(ED)治療のために開発されました。日本では、バルデナフィルが含まれる「レビトラ」が2004年から販売されています。

バイアグラのブームから開発された

バルデナフィルは、1998年に発売されて一大ブームとなったバイアグラに次いで、勃起不全治療のためにつくられたものです。バイアグラの成分であるシルデナフィルは、狭心症の治療薬をつくる過程で偶然生まれたものでした。それに対し、バルデナフィルは最初からED治療のために開発されたのです。そのため、バイアグラに比べて、効果があらわれる早さや持続時間などが改善されています。

バルデナフィルはレビトラの有効成分

バルデナフィルが含まれる代表的な商品は「レビトラ」です。バルデナフィルを開発した会社である、ドイツのバイエル社が販売しています。日本では2004年から製造、販売が認可されました。国内外で多くの臨床試験が行われており、およそ70%から90%の高い確率で、ED治療に有効とされています。

それでは、バルデナフィルがEDを改善する仕組みを見ていきましょう。

バルデナフィルは血管の拡張を促す

バルデナフィルは、血管を広げる体内の物質が正常に働くように作用します。この作用が陰茎の勃起を助け、ED治療の効果を発揮するのです。では、まず勃起の仕組みを解説し、続いてバルデナフィルの働きを説明します。

勃起の仕組み

勃起は、陰茎に血液が溜まることで成立します。陰茎内には、海綿体と呼ばれるスポンジ状の器官があります。ここに血液が流れ込むことで、海綿体がふくらみ、陰茎が大きく、硬くなるのです。

海綿体のなかには、平滑筋という筋肉があります。この平滑筋がゆるむと、海綿体に血液が溜まるのです。平滑筋は、cGMP(環状グアノシン一リン酸)という物質が働くことでゆるみます。一方、PDE5(ホスホジエステラーゼ5)という酵素は、cGMPを分解して平滑筋を収縮させます。

脳が性的刺激を受けると、陰茎のなかでcGMPが増えて勃起します。射精などで性的興奮がおさまるとPDE5がcGMPを分解し、陰茎を元の状態に戻します。

バルデナフィルはPDE5を阻害する

バルデナフィルは、PDE5を抑えることにより、cGMPの働きを助けて勃起を促します。この効果から、バルデナフィルはPDE5阻害剤とも呼ばれるのです。

cGMPは勃起させるスイッチで、PDE5が勃起を止めるスイッチのようなものです。何らかの原因でcGMPが少なくなったり、PDE5が過剰に出たりすると、十分な勃起ができなくなってしまいます。バルデナフィルはPDE5の働きを邪魔して、正常な勃起をサポートするのです。

副作用と飲み合わせに注意

バルデナフィルを飲むと、さまざまな種類の副作用が起こる可能性があります。また、飲み合わせにも注意が必要です。バルデナフィルと一緒に飲むと、相互作用で命に関わる症状を引き起こす薬があります。副作用と飲み合わせについて、順番に見ていきましょう。

バルデナフィルの副作用

バルデナフィルにはさまざまな副作用があります。主な副作用はほてりや頭痛、めまいなどです。また、鼻づまりや消化不良が起こる場合もあります。バルデナフィルで副作用が起こるほとんどの原因は、血のめぐりが激しくなることです。

レビトラの添付文書を参考に、副作用の種類を以下の表にまとめました。発生頻度がわかっている副作用を抜粋しています。

【バルデナフィルの副作用】
1~10%未満 0.1~1%未満 0.01~0.1%未満
循環器
  • ほてり
  • 高血圧
  • 心悸亢進
  • 頻脈
  • 顔面浮腫
  • 低血圧
  • 心筋虚血
  • 失神
精神神経系
  • 頭痛
  • めまい
  • 不眠症
  • 異常感覚
  • 傾眠
  • 眩暈
  • 感覚鈍麻
  • 緊張亢進
  • 不安
  • 一過性全健忘
肝臓
  • 肝機能検査異常
  • γ-GTP上昇
呼吸器
  • 鼻閉
  • 呼吸困難
  • 副鼻腔うっ血
  • 鼻出血
筋・骨格系
  • 背部痛
  • 筋肉痛
  • 関節痛
  • 頚部痛
皮膚
  • そう痒
  • 発汗
  • 紅斑
  • 光線過敏性反応
  • 発疹
消化器
  • 消化不良
  • 嘔気
  • 腹痛
  • 下痢
  • 口内乾燥
  • 胃炎
  • 嘔吐
  • 食道炎
  • 胃食道逆流
  • 嚥下障害
感覚器
  • 視覚異常
  • 霧視
  • 彩視症
  • 結膜炎
  • 眼痛
  • 羞明
  • 耳鳴
  • 流涙
その他
  • 無力症
  • 胸痛
  • 灼熱感
  • CK(CPK)上昇
  • 異常感
  • 勃起増強(勃起時疼痛等)
  • 射精障害
  • アナフィラキシー反応
  • インフルエンザ症候群
  • 持続勃起

バルデナフィルは副作用の種類が多いので、こうしたリスクがあることは覚えておきましょう。ただ、実際に起こる可能性は低いので、過度に心配する必要はありません。

バルデナフィルと一緒に飲んではいけない薬

バルデナフィルと一緒に飲むことで、副作用の原因となる併用禁忌薬が存在します。併用禁忌薬とバルデナフィルを一緒に飲んでしまうと、副作用が出やすくなるのです。レビトラの添付文書から、バルデナフィルの禁忌薬を以下にまとめました。

【バルデナフィルの併用禁忌薬】
薬の種類 主な成分の名前
狭心症・心筋梗塞の治療薬
(硝酸剤・一酸化窒素(NO)供与剤)
  • ニトログリセリン
  • 亜硝酸アミル
  • 硝酸イソソルビド
  • ニコランジル
抗不整脈薬
  • キニジン
  • プロカインアミド
  • アミオダロン
  • ソタロール
抗HIV薬
  • リトナビル
  • インジナビル
  • アタザナビル
  • サキナビル
  • サキナビルメシル酸塩
  • ホスアンプレナビル
  • ロピナビル・リトナビル
  • オムビタスビル・パリタプレビル・リトナビル
  • ダルナビル
抗真菌薬
  • ケトコナゾール
  • イトラコナゾール
抗C型肝炎ウイルス薬
  • テラプレビル

このように、バルデナフィルには多くの併用禁忌薬があります。ほかにも、併用を注意すべき医薬品も多数あります。ほかに飲んでいる薬があるなら、バルデナフィルと併用しても問題ないかどうか、医師に確認するのが安心です。また、バルデナフィルを使っている期間にほかの病気を治療する際は、あらかじめ医師に相談しましょう。

バルデナフィルの特徴

バルデナフィルは、効果が早く出るのが特徴です。以下の表で、バルデナフィルと他のED薬に使われている成分を比較してみましょう。

【ED薬の効果の比較】
バルデナフィル
(レビトラ)
シルデナフィル
(バイアグラ)
タダラフィル
(シアリス)
用量 20mg 50mg 20mg
効果が出はじめる時間 30分 60分 60分
効果の持続時間 10時間 4時間から6時間 36時間
食後の服用 ×

では、上の表からバルデナフィルの特徴について解説します。

バルデナフィルの強みは効果があらわれるまでのスピード

表を見ると、バルデナフィルの効果があらわれるまでの時間は、他の薬より2倍早いことがわかります。この効果があらわれるまでのスピードが、バルデナフィルの強みです。その一方で、効果の持続時間はタダラフィルに劣ります。

効果が食事に影響されにくいのも特徴

効果の出やすさが食事による影響を受けにくいのも、バルデナフィルの特徴です。バルデナフィルは、水に溶けやすい性質を持ちます。そのため、食べ物が胃に残っている食後に飲んでも、バルデナフィルの方が早く吸収され、問題なく効果が発揮されるのです。ただし、空腹の状態がもっとも吸収されやすいため、食前か、食後にしばらく時間をおいてから飲むのがおすすめです。

これら2つの特徴から、バルデナフィルは緊急時に向いているED薬であるといえます。「飲んですぐに効果を得たい」「食事を気にせず使いたい」という人は、バルデナフィルを使うと良いでしょう。

バルデナフィルの購入方法

バルデナフィルが含まれた薬は、国内ではレビトラのみです。レビトラは、病院やクリニックで処方が受けられます。また、通販サイトならジェネリック薬も購入できるのです。では、バルデナフィルの購入方法について、それぞれの長所と短所を見ていきましょう。

病院・クリニックで処方を受ける

レビトラは医療用医薬品なので、購入するためには基本的に医師から処方を受けなければなりません。ED専門クリニック内科泌尿器科で診察を受けると処方してもらえます。

EDの治療は自由診療となり、保険が適用されません。そのため、費用はすべて自己負担となります。取り扱っている病院によって前後しますが、10mg1錠が約1500円、20mg1錠が約2000円です。

病院でバルデナフィルをもらうデメリットは、費用が高いことです。しかしその分、薬の安全な使い方を、医師からしっかり説明してもらえるというメリットがあります。

通販でも購入可能

レビトラは国内では市販されていませんが、ネット通販を利用すれば個人輸入できます。また、通販ではジェネリック薬品も扱っており、病院のおよそ6分の1の値段で入手できます。下の写真は、レビトラのジェネリック薬「バリフ」です。

バリフ20mgのシート表面
バリフ20mgのシート裏面

バリフなら20mg1錠で約300円と、格安で購入できます。個人輸入なら、ほかにも様々なジェネリック薬が買えます。

通販のメリットは、病院へ行かなくても、手軽に安価なバルデナフィルを購入できることです。しかし、ときには偽造品が売られている危険性もあります。

通販で購入するときは偽造品に注意!

ネット通販では、偽造品が売られている可能性があるので注意が必要です。偽造品の中にはバルデナフィルが入ってないどころか、まったく違う成分が含まれた製品もあります。そのような薬を使うことで、重篤な副作用や健康被害に見舞われる危険性があるのです。

偽造品を買ってしまわないために、レビトラを個人輸入する際は、信頼度の高いサイトを利用しましょう

バルデナフィルのまとめ

バルデナフィルはED 治療薬の有効成分 です。血管の拡張を促す作用により、陰茎の血流をよくすることで、ED患者でも正常な勃起ができるようにします。しかし、さまざまな副作用を起こす可能性もあります。また、併用禁忌薬も数多く存在するので、注意しなくてはなりません。

バルデナフィルは、効果があらわれるタイミングが早いのが強みです。また、食事によって効き目が左右されにくいのも、バルデナフィルの特長と言えます。

国内でバルデナフィルを入手したいなら、病院で「レビトラ」を処方してもらいましょう。また、国内では認可されていないものの、海外ではジェネリック製品も流通しています。個人輸入を利用すれば、格安でバルデナフィルが手に入るのでおすすめです。

参考文献・参考サイト

EDの用語集「バルデナフィル」は、以下のサイトや資料を参考に作成しました。